スマートアシストⅡ

誤発進抑制制御機能、後方誤発進抑制制御機能

オプション/グレード別装備

誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能は、前方、または後方に障害物を認識している場合、停車または徐行(車速約10km/h以下)状態で、ペダルの踏み間違いなどにより必要以上にアクセルペダルが踏み込まれたとシステムが判断したときに、運転者への警報とエンジン出力の抑制制御を行い、発進をゆるやかにすることで、衝突時の被害を軽減します。

  • 誤発進抑制制御機能は、レーザーレーダーが前方約4m以内に障害物を認識している場合に作動します。

  • 後方誤発進抑制制御機能は、ソナーが後方約2~3m先までの壁などの障害物を認識している場合に作動します。

車速が約4km/h以下で、アクセルペダルが必要以上に踏み込まれたと判断したときに、ブザー音とメーター表示で警報し、運転者に衝突回避操作を促します。

車速が約10km/h以下で、アクセルペダルをすばやく、かつ必要以上に踏み込まれたと判断したときに、ブザー音とメーター表示で運転者に警報するとともに、エンジン出力の抑制制御を行います。

  • エンジン出力の抑制制御はアクセルペダルを踏み続けている間、最長約8秒間継続します。

  • 後方誤発進抑制制御機能が作動したとき、ブザーはリバース音よりも早い間隔で鳴ります。

  • 誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能を過信しないでください。誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能は衝突を回避するものではありません。発進時はシフトレバーやペダルの位置および周囲の安全を充分に確認して操作してください。機能に頼っていると、思わぬ事故につながるおそれがあります。

  • 誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能は停止状態を保つものではありません。

  • 誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能はあらゆる状況で発進を緩やかにするものではありません。

  • 誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能は前方、または後方に障害物を認識している場合に作動するものであり、崖など対象物が見えない状況で発進を緩やかにするものではありません。

  • 故意に対象物の近くでアクセルペダルを過剰に踏み込まないでください。アクセルの調節を誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能に頼っていると衝突事故を起こす場合があります。

  • 誤発進抑制制御機能と後方誤発進抑制制御機能では、認識できる障害物が異なります。

  • 万一、自車が踏切内で閉じ込められた場合、レーザーレーダー、またはソナーが遮断機を対象物と認識し、誤発進抑制制御機能、または後方誤発進抑制制御機能が作動することがあります。遮断機を押しのけて進む場合は、慌てずにアクセルペダルを踏み続けるか、スマートアシストⅡを“OFF”にしてください。

  • 運転者がハンドル操作をしていると、その操作状態によっては運転者の回避操作として判断され、誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能が作動しない場合があります。

  • TRCを“OFF”またはVSC & TRCを“OFF”にした場合、誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能は作動しません。

  • エンジン出力の抑制制御をしたときに、アクセルペダルを約8秒以上踏み続けると、作動を解除します。また、すばやく3回以上、全開まで踏みなおすと、誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能は作動しません。

誤発進抑制制御機能、後方誤発進抑制制御機能の作動条件について

この機能は、自車が以下の条件を全て満たしたときに作動可能となります。

誤発進抑制制御機能
  • エンジン回転中

  • スマートアシストOFF表示灯が消灯

  • “スマアシ停止”、“スマアシ故障”が消灯

  • シフトレバーが“D”、“S”、“B”レンジ

  • ブレーキペダルを踏んでいない

  • 車速が0~約10km/h

  • フロントワイパーが“低速作動”、“高速作動”の位置以外

  • 方向指示表示灯が消灯

  • TRC OFF表示灯、VSC OFF表示灯が消灯

後方誤発進抑制制御機能
  • エンジン回転中

  • スマートアシストOFF表示灯が消灯

  • “スマアシ停止”、“スマアシ故障”が消灯

  • シフトレバーが“R”レンジ

  • ブレーキペダルを踏んでいない

  • 車速が0~約10km/h

  • フロントワイパーが“高速作動”の位置以外

  • 方向指示表示灯が消灯

  • TRC OFF表示灯、VSC OFF表示灯が消灯

    以下の条件の違いにより、誤発進抑制制御機能が作動しないことがあります。
  • 前方車との速度差、車間距離、接近の状態、横方向のずれ具合(オフセット量)

  • 車両の状態(積載量、乗員など)

  • 路面の状態(勾配、凸凹など)

  • 運転者の操作状態(アクセル、ブレーキ、ハンドルなど)

  • 車両の整備状態(ブレーキ関係、タイヤの摩耗、空気圧、スペアタイヤなど)

  • 車両や二輪車などの急な割込み、歩行者の飛び出し

  • レーザーレーダーの認識状態(特に以下のような場合)

    • 悪天候時(強い雨、吹雪、濃霧など)

    • 西日などの前方からの強い光を受けたとき

    • レーザーレーダー部に雪や汚れ、霜などが付着して覆っているとき

    • レーザーレーダーの温度が極端に高いとき

    • エンジン始動直後

    • 荷物の積載などにより、極端に車両が傾いているとき

    • 前方車などの水、雪などの巻上げ

    • 水蒸気、砂、煙など視界が十分でないとき

    • 対象物が網目の大きいフェンス、ガラスなど、光をすり抜けるもの

    • 凸凹道やオフロードなどの悪路を走行しているとき

    • 対象物が道路標識やポールなどの細い棒状のもの

    • 車両に非常に近い位置で車両中央からずれた位置に障害物が存在するとき

    • 自車が進路変更して障害物のすぐ後ろに接近したとき

    • 急なカーブ、急な上り坂、急な下り坂の場合

    • レーザーレーダーの認識エリア外に障害物が存在するとき

    • 障害物の高さが低いとき(縁石など)

    • 障害物が小さいとき(小動物、幼児など)

    • 障害物に接近しすぎたとき

    次のような障害物に対しては、後方誤発進抑制制御機能は作動しません。
  • 背の低い障害物

  • 小さい障害物(小動物、幼児など)、幅の狭い障害物

  • 針金、金網、ロープ、道路標識やポールなどの細い障害物

  • 急に後方に現れたもの

  • 車両後方を横切るもの

  • 人や綿、雪など音波を反射しにくいもの

  • 地面に対して垂直でない壁、車両後面に対して斜めの壁

  • 凸凹な壁、波打っている壁など、平面でない壁

  • ソナーの認識エリア外に存在する障害物

    次のような場合は、後方誤発進抑制制御機能が作動しないことがあります。
  • 運転者の操作状態(アクセル、ブレーキ、ハンドルなど)

  • 路面の状態(勾配、凸凹など)

  • 車両の状態(積載、乗員など)

  • 車両の整備状態(ブレーキ関係、タイヤの摩耗、空気圧、スペアタイヤなど)

  • 悪天候時(強い雨、雪、霧など)

  • エンジン始動直後

  • 荷物を積載している、段差をまたいでいるなどにより、車両が極端に傾いているときや車高が著しく変化した場合

  • 後方障害物との距離や向き、横位置(オフセット量)

  • 勾配が急な坂道を走行しているとき

  • ソナーが正しく障害物を認識できないとき(特に以下のような場合)

    • バンパーに非常に近い障害物や、地面から高い位置に存在する障害物

    • 動いているもの

    • スポンジ状のものや雪などの表面がやわらかく音波を吸収しやすい障害物

    • 障害物の面が車両の後面に対して斜めのときや、障害物に対して斜めに接近しているとき

    • 障害物が車両の中央から横にずれた位置にあるとき

    • 壁から柱や配管などが突き出しているとき

    • 認識できる障害物と車両とのあいだに、認識できない障害物がある場合

    • 炎天下や寒冷時でソナー周辺部が著しく高温または低温の場合

    • 雨、雪、氷、汚れなどがソナーに付着しているとき

    • どしゃぶりの雨や水しぶきがかかったときや風が強いとき

    • 周囲で大きな音が鳴っているときや、周囲に超音波を発するものがあるとき(他車のホーン、オートバイのエンジン音、大型車のエアブレーキ音、車両感知器、他車のソナーなど)

    • ソナー付近に市販の電装部品(字光式ナンバープレート・無線アンテナなど)を取り付けたとき

    • 衝突などでソナーの方向のずれが発生したとき

  • 次のような場合は、誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能が予期しない作動をする可能性があるので、スマートアシストⅡを“OFF”にしてください。

    • けん引されるとき

    • キャリアカーに積載するとき

    • シャシーダイナモメーターやフリーローラーなどを使用するとき

    • リフトアップし、エンジンをかけタイヤを空転させたいとき

    • 草むらや茂みなどに触れながら通過するとき

    • サーキットなどでスポーツ走行するとき

    • 脱輪したときやぬかるみから脱出するとき

    • 冠水した道を走行するとき

  • 次のような場合は、誤発進抑制制御機能が作動することがありますので、安全運転に努めてください。

    • 前方車に接近して走行するときや、前方車や壁ぎりぎりに接近して停止するとき

    • 路面の勾配が急に変化する場所を走行するとき

    • 水蒸気や霧、煙のかたまりを通過するとき

    • ビニールカーテン、旗などをもぐって通過するとき

    • 前方車などの水、雪などの巻上げ

    • 停止車両などの横すれすれを通過するときや対向車が自車に向かって接近するとき

    • 車両用エレベーターや機械式駐車場を利用するとき

    • 路面上に大きな反射物や、反射しやすい路面ペイント等がある場合

    • カーブの入口に路側物があるとき

    • カーブですれ違う対向車両があるとき

    • カーブや交差点に障害物があるとき

    • 縦列駐車から本線に合流するとき

  • 次のような場合は、後方誤発進抑制制御機能が作動することがありますので、安全運転に努めてください。

    • 障害物ぎりぎりに接近して停止するとき

    • 路面の勾配が急に変化する場所を走行するとき

    • ビニールカーテン、旗などをもぐって通過するとき

    • 水、雪などの巻上げ

    • 障害物の横すれすれを通過するとき

    • 車両用エレベーターや機械式駐車場を利用するとき

    • 縦列駐車をするとき

    • 後方に障害物がある状態で、段差などを乗り越えるとき

    • 車両側面の近くに障害物があるとき

    • 路面上に段差や縁石、突起物などがあるとき、地面にわだちや穴があるとき

    • 狭いスペースに進入するとき

    • どしゃぶりの雨や水しぶきがかかったとき

    • 霧、雪、砂嵐など悪天候の状況

    • 他車のホーン、オートバイのエンジン音、大型車のエアブレーキ音、車両感知器、他車のソナーなど超音波を発生するものが付近にいたとき

    • ソナー付近に市販の電装部品(字光式ナンバープレート・無線アンテナなど)を取り付けたとき

    • 車両姿勢が大きく傾いたとき

    • 積載状況などにより車高が著しく変化した場合

    • 衝突などでソナーの方向のずれが発生したとき

    • 雨、雪、氷、汚れなどがソナーに付着しているとき

    • 排水溝などの金属のフタ(グレーチング)の上や砂利道を走行するとき

    • 後方誤発進抑制制御機能には、車両後方やコーナーの障害物を認識し、ブザー音等でお知らせする機能はありません。

  • 次のような場合は、システムが作動しません。

    • エンジン始動直後

    • スマートアシストOFFスイッチでシステムを“OFF”にしているとき

    • スマートアシストOFF表示灯が点灯しているとき

    • “スマアシ故障”が点灯しているとき(システム異常)

    • “スマアシ停止”が点灯しているとき(機能低下)

誤発進抑制制御機能、後方誤発進抑制制御機能を“OFF”にするとき

スマートアシストOFFスイッチを約2秒以上押し続けることで、誤発進抑制制御機能、および後方誤発進抑制制御機能を“OFF”にすることができます。

同時に以下の機能も“OFF”になります。

  • スマートアシストOFFスイッチでシステムを“OFF”にしても、エンジンスイッチを“ON”にするたびに、システムは“ON”に戻ります。