スマートアシストⅡ

衝突警報機能(対車両・対歩行者)、衝突回避支援ブレーキ機能

オプション/グレード別装備
衝突警報機能

衝突警報機能は、前方障害物をレーザーレーダーと単眼カメラで認識して、前方障害物と衝突の可能性が高いとシステムが判断したときに、運転者への注意喚起を行います。

以下の場合に、ブザー音とメーター表示で運転者に注意を促します。

  • 車速約4~100km/hで走行中、自車との速度差が約60km/h以下の前方車に対して衝突のおそれがあるとき

  • 車速約4~50km/hで走行中、前方の歩行者に対して衝突のおそれがあるとき

衝突回避支援ブレーキ機能

衝突回避支援ブレーキ機能は、前方車をレーザーレーダーで認識して、前方車と衝突の可能性が高いとシステムが判断したときに、衝突の直前で緊急ブレーキが作動して、衝突の被害を軽減します。

以下の場合に、ブザー音とメーター表示で運転者に注意を促し、緊急ブレーキが作動します。

  • 車速約4~50㎞/hで走行中、自車との速度差が約30㎞/h以下の前方車に対して衝突のおそれがあるとき

自車と前方車との速度差が約20km/hより低いときは、衝突を回避できる場合があります。

  • 衝突回避支援ブレーキ機能を、日常の車両停止のためには絶対に使用しないでください。衝突回避支援ブレーキ機能はあらゆる状況で衝突を回避するものではありません。ブレーキの作動を衝突回避支援ブレーキ機能に頼っていると、衝突事故を起こす場合があります。

  • 衝突警報機能が作動した場合は前方や周囲を確認の上、運転者の判断でブレーキペダルを踏むなどの適切な操作をしてください。

  • 安全のため、お客様ご自身で衝突回避支援ブレーキ機能の作動テストを行わないでください。止まりきれないことや作動しないことがあり、思わぬ事故につながるおそれがあります。

  • 衝突回避支援ブレーキ機能は、レーザーレーダーが認識した前方車に作動します。二輪車や歩行者、電柱、壁などに対しても作動することがありますが、これらへの衝突を回避することを目的とはしていません。

  • 衝突回避支援ブレーキ機能は、衝突が避けられないと判断した段階で作動し、衝突直前で強いブレーキをかけるように設定していますので、その効果は様々な条件により変わります。そのため、常に同じ性能が発揮できるものではありません。

  • 緊急ブレーキが作動したとき、アクセル操作をしても、緊急ブレーキを継続します。ただし、アクセルを全開に踏みこむと緊急ブレーキを解除します。

  • 運転者がブレーキペダルを踏んでいたり、ハンドルを操作していたりすると、その操作状態によっては運転者の回避操作として判断され、衝突警報や緊急ブレーキが作動しない場合があります。

  • 衝突回避支援ブレーキ機能は、車速が約50km/h以内であっても、前方車との速度差が約20km/hを超える場合、スマートアシストⅡの性能限界から衝突を回避することはできません。また、前方車との速度差が約30km/hを超える場合は、緊急ブレーキは作動しません。

  • シートベルトを着用し、必ず同乗者にも着用させてください。シートベルトを正しく着用しないと、緊急ブレーキが作動したときに危険な場合があります。

衝突警報機能、衝突回避支援ブレーキ機能の作動条件について

この機能は、自車が以下の条件を全て満たしたときに作動可能となります。

衝突警報機能
  • エンジンスイッチが“ON”

  • スマートアシストOFF表示灯が消灯

  • “スマアシ停止”、“スマアシ故障”が消灯

  • シフトレバーが“P”、“R”レンジ以外

  • 車速約4~50km/h(対車両は約4~100km/h)

  • 前方車との速度差が約60km/h以下

    (ただし、車速が約50km/h以上のときは、速度差が約10km/h未満では作動しません)

  • フロントワイパーが“低速作動”、“高速作動”の位置以外

衝突回避支援ブレーキ機能
  • エンジンスイッチが“ON”

  • スマートアシストOFF表示灯が消灯

  • “スマアシ停止”、“スマアシ故障”が消灯

  • シフトレバーが“P”、“R”レンジ以外

  • 車速約4~50km/h

  • 前方車との速度差が約30km/h以下

  • フロントワイパーが“低速作動”、“高速作動”の位置以外

    次のような場合は、衝突警報機能が作動しなかったり、衝突回避支援ブレーキ機能が作動せず、止まりきれないことがあります。
  • 前方車との速度差、車間距離、接近の状態、横方向のずれ具合(オフセット量)

  • 車両の状態(積載量、乗員など)

  • 路面の状態(勾配、滑りやすさ、形状、凸凹など)

  • 前方の視界が悪いとき(雨、雪、霧、煙など)

  • 運転者の操作状態(アクセル、ブレーキ、ハンドルなど)

  • 車両の整備状態(ブレーキ関係、タイヤの摩耗、空気圧、スペアタイヤなど)

  • エンジン始動直後

  • 外気温が低いときや走行開始直後などでブレーキが冷えているとき

  • 下り坂などでブレーキが過熱してブレーキの効きが悪くなっているとき

  • 水溜り走行後や洗車後などブレーキが濡れてブレーキの効きが悪くなっているとき

  • レーザーレーダーの認識状態(特に以下のような場合)

    • 悪天候時(強い雨、吹雪、濃霧など)

    • 西日などの前方からの強い光を受けたとき

    • レーザーレーダー部に雪や汚れ、霜などが付着して覆っているとき

    • レーザーレーダーの温度が極端に高いとき

    • 荷物の積載などにより、極端に車両が傾いているとき

    • 前方車などの水、雪などの巻上げや水蒸気、砂、煙など視界が十分でないとき

    • キャリアカーやゴミ収集車などの特殊車両や、形状が壁状でない車両や黒い車両

    • 対象物が網目の大きいフェンス、ガラスなど、光をすり抜けるもの

    • 汚れなどで、両方のリフレクタが十分見えていない前方車

    • 大型車など地上高が高く、リフレクタの取り付け位置が高い前方車

    • 凸凹道やオフロードなどの悪路を走行しているとき

    • 対象物が道路標識やポールなどの細い棒状のもの

    • 車両や二輪車などの急な割込み、歩行者の飛び出し

    • 対向車が自車に向かって接近したとき

    • 車両に非常に近い位置で車両中央からずれた位置に障害物が存在するとき

    • 前方車が急ハンドル、急加速、急減速したとき

    • 自車が車線変更して前方車のすぐ後ろに接近したとき

    • 急なカーブ、急な上り坂、急な下り坂の場合

    • レーザーレーダーの認識エリア外に障害物が存在するとき

    • 前方車両に非常に小さい速度差で接近するとき

    • 前方車両や二輪車などが横や斜めを向いているとき

    • 前方車が非常に大きなリフレクタのついた、停止している大型車両

    • 非常に大きなリフレクタの隣に車両が停止しているとき

    特に次のような場合は、単眼カメラが前方車や歩行者を正しく認識できず、衝突警報が適切に作動しないことがあります。
  • フロントガラスの曇りや汚れ、雨粒、シールなどで単眼カメラ前方が覆われているとき

  • 単眼カメラの視界をさまたげるようなものが取りつけられたとき

  • ルーフに積んだ荷物や荷物の影が単眼カメラの視界に入り込んでいるとき

  • 悪天候時(強い雨、吹雪、濃霧など)

  • 夜間やトンネル内などの暗いところ、夕方、朝方の薄暗いとき

  • トンネルの出入り口や木、建物の影などで明るさが変化したとき

  • 単眼カメラ前方から強い光(太陽光や対向車のハイビームなど)を受けているとき

  • 強い光が車両や歩行者、路面に反射しているとき

  • カーブ、うねった道路、坂道のとき

  • 路面に水たまりや水膜があるとき

  • 雪道や未舗装路など、凸凹やわだちのある道路のとき

  • 前方の車両や歩行者との距離が極端に短いとき

  • 自車の前方に車両や歩行者が急に割り込んだり、飛び出したりしたとき

  • 急加速やハンドル操作をしながら、前方の車両や対向車、歩行者に接近したとき

  • 前方車や対向車、歩行者が自車の正面にいないとき

  • 前方の車両や歩行者との速度差が大きいとき

  • 前方車や対向車による水しぶきや雪の巻上げがあるとき

  • 自車が車線変更を行い、前方車のすぐ後ろに接近したとき

  • 暗がりで前方の車両が無灯火のとき

  • 前方の車両が急減速したとき

  • 自転車や二輪車、車いす、特殊な形状の車両などのとき

  • 車両が斜めに停まっているとき

  • 車内に重い荷物を積む等で、車が傾いているとき

  • 歩行者の一部(頭や手足など)が荷物、傘、帽子、車両、建物等に隠れているとき

  • 歩行者が背景にまぎれて、単眼カメラが歩行者を認識できないとき

  • 歩行者が前かがみやしゃがんだ姿勢をとっているとき、手を挙げたり走っているとき

  • 歩行者の身長が約1m以下、または約2m以上のとき

  • 歩行者が大きな荷物を背負ったり、抱えたり、自転車やカート等を押しているとき

  • 歩行者が長いスカートや和服等を着用していて、足元が見えないとき

  • 歩行者が集団になっているとき、歩行者の形として単眼カメラが正しく認識できないとき

  • 次のような場合は、システムが予期しない作動をする可能性がありますので、必ずスマートアシストⅡを“OFF”にしてください。

    • けん引されるとき

    • キャリアカーに積載するとき

    • シャシーダイナモメーターやフリーローラーなどを使用するとき

    • リフトアップし、エンジンをかけタイヤを空転させたいとき

    • 草むらや茂みなどに触れながら通過するとき

    • サーキットなどでスポーツ走行するとき

  • 次のような場合は、システムが作動することがありますので、安全運転に努めてください。

    • ETCゲートなどを通過するとき

    • 前方車に接近して走行するときや、前方車ぎりぎりに接近して停止するとき

    • 路面の勾配が急に変化する場所を走行するとき

    • 水蒸気や霧、煙のかたまりを通過するとき

    • ビニールカーテン、旗などをもぐって通過するとき

    • 前方車などの水、雪などの巻上げ

    • 停止車両などの横すれすれを通過するときや対向車が自車に向かって接近するとき

    • 車両用エレベーターや機械式駐車場を利用するとき

    • 路面上に大きな反射物や、反射しやすい路面ペイント等がある場合

    • カーブの入口に路側物があるとき

    • カーブですれ違う対向車両があるとき

  • 次のような場合は、システムが作動しません。

    • エンジン始動直後

    • スマートアシストOFFスイッチでシステムを“OFF”にしているとき

    • スマートアシストOFF表示灯が点灯しているとき

    • “スマアシ故障”が点灯しているとき(システム異常)

    • “スマアシ停止”が点灯しているとき(機能低下)

  • 緊急ブレーキ中に音が聞こえることがありますが、制御によるものであり異常ではありません。

  • 緊急ブレーキ中にブレーキペダルを踏んだとき、ペダルが固く感じられることがありますが、異常ではありません。

衝突警報機能、衝突回避支援ブレーキ機能の作動について

衝突警報機能はレーザーレーダーと単眼カメラ、衝突回避支援ブレーキ機能はレーザーレーダーで前方障害物を認識して、衝突の可能性が高いとシステムが判断したときに、acの順にシステムが作動し、運転者への注意喚起とブレーキ制御を行います。

  • システム作動中は、ブザー音とメーター表示で運転者に注意喚起します。

  • ブレーキ制御中は制動灯、ハイマウントストップランプが点灯します。

a衝突警報

前方障害物に対し、衝突の危険性があると判断したときに、ブザー音とメーター表示で運転者に注意喚起して衝突回避操作を促します。

  • 前方障害物を車両と認識していない場合、またはブレーキペダルを踏んで減速し、適切な車間距離をとった場合は、ブレーキ制御を行いません。

b1次ブレーキ

前方車両に対し、衝突の危険性が高いと判断したときに、ブザー音を変化させブレーキ制御を行います。

  • 運転者の衝突回避操作(ブレーキペダル、ハンドルなど)の操作量により、衝突する可能性が低くなったと判断した場合、作動を解除します。

c2次ブレーキ

前方車両に対し、衝突の危険性が非常に高いと判断したときに、1次ブレーキより強くブレーキ制御を行います。

  • 停止後にブザーが鳴り、ブレーキ制御を最長約1.5秒間継続した後、ブレーキ制御を解除します。(停止保持)

  • 停止保持後にブレーキ制御が解除されると、クリープ現象により車両がゆっくりと動き出します。停車状態を継続するには、ブレーキペダルをしっかりと踏み続けてください。

  • 状況によっては、1次ブレーキや2次ブレーキから作動することがあります。

衝突警報機能、衝突回避支援ブレーキ機能を“OFF”にするとき

スマートアシストOFFスイッチを約2秒以上押し続けることで、衝突警報機能、衝突回避支援ブレーキ機能を“OFF”にすることができます。同時に以下の機能も“OFF”になります。

  • スマートアシストOFFスイッチでシステムを“OFF”にしても、エンジンスイッチを“ON”にするたびに、システムは“ON”に戻ります。